−その2−

  今回はなんと2ページ目に突入! 山頂編と下山編だよ。


 頂上ではとりあえず食べられずにいた昼食となりました。伊吹山ドライブウェイを望む南側に腰を下ろし食べた、自分で作ったおにぎりは単純な味ながら美味しかったこと! また、麓は多少かすんでいたものの、十分気持ちいい気分を味わえました。周りを見回してみると、お花も咲き誇っていたけれど、どっちかというと観光客の方が目につくくらい沢山の人が頂上にいました。登山客は大方下山している時間だったので、大部分は伊吹山ドライブウェイを車で上ってきた人のようでした。ドライブウェイの駐車場からは30〜40分ほどなだらかな登山道を歩くだけなので、”ハイキング”といった風情の人が多かったように思うよ。

頂上にて。運動の後のおにぎりは最高です!(周りはすごい人でしょ?)

頂上には売店もあり、飲み水(缶ジュース・ペットボトル類)には事欠きません。季節柄かき氷やソフトクリームも売っていて至れり尽くせりです。大変繁盛していました。ボクとしては、自分で持ってあがったお茶はとうの昔になくなっていたので、こういうところで買えるというのは、大変便利です。気軽に山登りができるという。本格的な登山をする人には腹立たしいかもしれないけれど。

 たっぷりと休憩して頂上探索に出かけました。昼食をとったところから左の方向には気象観測所があります。売店が集中するあたりを抜けるとそこには、日本武尊の像とともに、伊吹山頂上の日があります。例のごとく沢山の観光客が、その像を背にして写真を撮っていました。すごい混雑ぶりでしょう? 

←ボクも日本武尊の像の前で写真を撮ろうと思ったけど、人が多すぎて撮れなかった・・・。

ルリトラノオ(ゴマノハグサ科):
伊吹山の固有種なんだって。↓

また、頂上の西北の方向には一面お花畑が広がっています。登った日には黄色い花や紫の花が咲いていました。でも写真でよく見る、お花で一面ピンク色になるほどのお花畑は見られませんでした。ちょっと残念! それでも見にくいけれどお花畑の写真を。わかるかなぁ・・・?

 ↑イブキトラノオ(タデ科)の花:
伊吹山で最初に発見されたためこの名が付いたそう。

さっき登ってきた登山道。この時間はほとんどの人が下っている。

 お花畑を抜けたところ(頂上の西側あたり)が一番標高が高くなっていて、今まで登ってきた登山道を見下ろすことができます。緑の中に茶色の登山道がジグザグになっていて、以外と急な坂道だったのにびっくりしました。ほんとに見下ろすといった感じです。あらためて登り切った自分に感動! その時分には登山客もまばらになっており、日も真昼の日差しから、登山道を斜めに照らす午後の日差しに変わっていました。しばらくお花畑の周りを散策して下山することにしました。

 頂上の遊歩道は9合目を少し登ったところで登山道と合流する形になり、そこから登ってきた道を降りていきます。9〜8合目の道は、登るときには気がつかなかったのですが(それだけ必死だったってこと!?)、かなり岩がゴロゴロする道でした。かえって降りるときの方がどこに足を置くのかということを、登り以上に気にしないといけないのだ。それでも体は登るときよりはかなり楽で、どうりで下山する人の顔が笑顔だったわけだね。それでも体は正直で、足の痛みは登りのときはふくらはぎに結構きたけど、下りは太ももの前側にきます。こりゃ筋肉痛必死だ!


この写真より、もっと急な坂でも”岩”がゴロゴロしている。

 再び8合目に到着しました。この8合目、余裕を持って眺めてみれば、行きにベンチだと思っていたものが実は「8合目」という標識が倒れたものだったことに気がつきました。でもやっぱり「これ」に腰掛けて小休止。


8合目より下ると”石”がゴロゴロした道に変わっていきます。

ここから眺めると3合目のホテルがまだまだ小さく見えます。5合目の広場でもまだずっと下にありました。8〜7合目のあたりの道になると、極端にゴロゴロした道は少なくなり、瓦礫が多くなります。これが下るときには結構滑るんだ。気をつけないとずずずーっとなってしまうので気をつけて。


道がえぐられている様子。

7〜5合目のあたりまで来ると、道は土に近くなります。大雨の時に水が流れるのか、道に小さい川のような痕跡が残っていました。水は斜面に沿って流れるのかと思ったら、登山道がいい水の通り道になるようです。それにしても草原が広がる周りからは木らしい木もないのに「ホーホケキョ」とうぐいすの鳴き声が。すがすがしい鳴き声ですなぁ。暑いのにいきなり春!といった感じで。本当は登るときにも気がついていたんだけど、楽しむだけの余裕はなかったのです。

 5合目まではほとんど急降下といった感じで一気に下りました。でも登りより楽というだけでしっかり汗をかいてしまいました。 再び5合目のベンチ(これは本当のベンチ)で休憩し、今下ってきた伊吹山を見上げると(このころには見上げるに変わる)、すごい高さを下ってきたんだなぁ、としばしびっくり。しかし、この5合目では登りでも思ったことだけど、登山道の脇にいきなり清涼飲料水の自動販売機があるっていうのは・・・・。 いわゆる登山者に便利で気を利かした登山道ということか(笑)。

 

 5〜4合目からは低い木々が茂った中を通る道となっています。木があるので日陰は若干できるものの、道自体は以外と急なので、こんな急な道だったっけ?と驚きました。5合目より上の道はジグザグになっていて、急な斜面をできるだけなだらかに登るようになっているけど、5合目に至る道は坂自体は比較的なだらかでも直線的に登るようになっているので、下るときはひときわ怖い感じです。また、5〜4合目間は再び岩がゴロゴロした道が続き、そのことも怖さを感じる原因かもしれません。4合目のリフトの頂上にきたときには開けた3合目とホテルが真正面に見えました。おぉ、ここまで下ったか。

 帰りは3合目のホテルには立ち寄らず、キャンプ場の水道を拝借して顔を洗いました。うーん、気持ちいい! ふと上を見上げるとまだパラグライダーが飛んでいる! 気持ちよさそうだなぁー。今度はパラグライダーにもチャレンジしてみたいと思ったよ。そして3合目とはお別れして、そのまま2合目まで下っていきました。登るときには厳しい暑さだったこの道も下るときにはすっかり日も傾きかけていました。

それでも急な坂道を降りていくのは、足に応えます。スキー場の斜面にでる直前に2合目を通過するんですが、その頃にはかなり足がふらふらしてきました。2〜1合目まではいわゆるスキー場の斜面を下りますが、緩やかな斜面でも下り続けるのは大変です。スキーで滑るのはすぐの距離なのに、足でてくてく歩くのは思いの外つらいです。5合目までは周りには結構いた下山者の姿も、1合目にたどり着く頃には人影もまばらで、どうも大多数の皆さん3合目からゴンドラで下っていったようでした。


3合目の高原に咲き誇っていた黄色い花。
お花畑はこっちの方が綺麗だったかも。
左下はお花の拡大図。

 1合目からは登るときに通ることのなかった登山道を下ることにしました。麓から1合目に至る道は杉や照葉樹が生い茂る林の中を進む道です。      山麓から1合目に至る道です。↓

スキー場の斜面を歩いて下る。実際歩くと転げ落ちそうな感じです。

 道自体は結構石がゴロゴロしていて、日もあまり差さないこともありじめっとしています。湿気が多いだけに一番滑りやすい道でもあり、最後の最後で緊張しながら歩く羽目になりました。周りの木々からは「ミーンミーン。」「ジージー。」とセミの大合唱。山の頂上付近のウグイスとはうってかわって、すっかり「夏そのもの」でした。

 そして登山口に到着。そこで意外な事実を発見。ゴンドラ乗り場に至る道とは100mも離れていませんでした。なぁーんだ、そこに西武カラーの立て看板があるじゃない! 静かにびっくりがっかりです。下山後はそばの神社で口をすすがせてもらいました。

往路、見ることのなかった登山口。ゴンドラ乗り場はすぐ左手の道を進んだところにあります。
 

一気に清々しくなりました。でもなぜかそこの神社の水は生水だから飲んではいけないんだそう。ちかくにある泉神社の湧水と元の水の出所は同じだろうにと不思議です。

最後に− 今回はウォーキングというより登山ですが、本文の通り比較的いろいろなものが揃っていて、それでいて山の麓から一気に登るという本格的な山登りが楽しめます。標高は1300mほどの山だけれど、1合目から登るということから、他の山に照らし合わせると結構登ったことになるのかもしれません。それに今回ボクは使いませんでしたが、ストック(つえ)になるものがあれば、もう少し楽に登山できるようです。また、登山口の側の観光案内所で情報を仕入れるのもいいかと思います。頂上には色々なものが待っているから是非登ってみてくださいね。でも夏の天気のいい日はもっと朝早くから登った方が良かったね。ブンジの教訓でした。(終わり)

 

 

 

 

 

 

 (2002年7月)



Copyright(C)2002 by Taiyo Tourist Service Co.,Ltd