−その3−

 こうして2巡りしたとき、ロッドをあげラチャ島沖に移動し昼食とりました。停泊先は白砂に色々なサンゴが海面近くまで育っており、カラフルな熱帯魚が戯れていました。ボブはつり上げたカツオを手際よくさばいてゆき、適当な大きさに切り刻んでいたのですが、「We Hope SASHIMI」 と言うと怪訝な顔をしたのです。そこで、カツオを3枚に開いた切り身の皮をはぎ、薄くきるように手真似で頼むと、「I See」と言って、大皿に盛りつけてくれました。日本より持参した醤油をサシミにかけたまでは良かったのですが、ワサビとハシがなく仕方なくフォークで口に運ぶことになり、少々の生臭さを我慢すればそれはそれで新鮮でありおいしいものでした。
 

 ↓昼食の様子。
ボブがいろいろ作ってくれた。
右は香港のカップル。

船内での昼食の様子

 香港のカップルとアメリカ人にこのサシミをすすめると、最初は遠慮していたのですが、恐る恐る手でつまんで口に運び、「OH Good」といってそれなりに食べていました。

 ボブはカツオをカラ揚に調理し、チャーハンとサラダテーブルに並べてくれました。冷えたビールで我々の健闘を祝し乾杯となりましたが、すべてのメニューがカツオばかりでは食も進まず、適当に切り上げる次第となりました。
 

かつおの刺身
↑刺身もフォークが刺さってると、
なんだか・・・。

シュノーケルを楽しむ
↑シュノーケルを存分に楽しむユッ君

 私は、はるばるこの時のためにと持参したサオを取り出し、つり上げたカツオの切り身をエサにしてハリを沈めたんですが、青ブダイのような20cm前後の熱帯魚が面白いほどかかり、それゆえこれにもすぐ飽きてしまいました。仕方なく2階のデッキに寝転がり青い空を眺めていると、他の5人は早速海水着(日本組はパンツ)をつけ、シュノーケルをつけ元気に海に飛び込んでいました。

 きれいな海が広がっている
↑本当にすぐ飛び込みたくなるような
海です。

 2時過ぎには船を移動させ、手づりによる底物の魚をねらうことになり、左右にわかれボブより仕掛けを受け取りやはりカツオの切り身をつけ、大きなオモリとともに沈めました。100mから150mほどテグスを送ると、30〜40cmもあるクエのような魚がかかりそれぞれ歓声を上げていたのですが、私はというと最初小さな魚を1匹つり上げたきり2度とお目にかかることはなかったのです。

 1時間も過ぎた頃より曇り空となり、波も高くなってきたので早めに切り上げ港に向かいました。ボブは我々につり上げた魚を持って帰るかと聞いてきましたが、ビクにいる30匹ほどの魚を適当に処分するように頼んで私達は帰ってきました。(つづく)

最初にかかった魚
↑これが青ブダイ。入れ食いです。