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その26>>戦争を振り返る慰霊の旅に同行して

 戦争に対する歴史認識については、仕事柄色々な場面に巡り会うことがある。お兄さんが中国で戦死された弟さんの話であるが、武漢のツアーに参加して是非行きたい所があるとして申し込まれた。お兄さんは湖南省の長沙にて終戦を迎えられ武漢に終結後、病気になられ病院にて死亡されたらしく、その病院を探して欲しいという依頼であった。勿論病院名などは分からず、現地では旧日本軍の病院が置かれていた場所を、ガイドと共に当時より暮らしている人達に尋ねまわることとなったが、結局特定できなかった。その方はどこか慰霊する場所がないか相談されたが、その当時はまだ日中間に色々と問題があり、それは困るとガイドから断られた。それではと内緒で慰霊することになり、長江の人目に付かない河原で線香とロウソクを立て読経され、これでやっと兄貴も浮かばれると話されたその方の目には安堵感が見られた。
 同じようなことは南京の最大の激戦地である中華門でも経験した。日中戦争では雨花台より日本軍が砲撃し、中国軍が中華門に立てこもり、双方に多くの犠牲者が出たことでも有名であり、今持って南京大虐殺で話題に上る。ここでも慰霊をしたいと遺族から申し込みがあったが、現地旅行社にとんでもないと拒否された。仕方なくガイドにお茶を飲みに行ってもらい、私が見張り役をやり門の目立たない所で慰霊をして頂いた。当時部下を戦死させたと話された方は、これで多少なりとも気が楽になった、長年の念願が叶ったと感激しておられた。戦争とはむごいもので、被害者はもとより加害者にも一生の心の傷が残ることを思い知らされた。子どもや孫にはこんな戦争を体験させたくないものだ。(安 2006/10)

 

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